長尾神社

奈良県奈良市阪原町1625

鳥居と社殿


交通案内
奈良駅から邑地中村行きバス 阪原中村下車 北500m mapion


祭神
饒速日尊(寺院神社大事典大和紀伊、奈良県の歴史散歩)
速日命(社頭掲示、平成データ)
摂社 十二座 近くの南明寺の祠を遷したのも含む。

由緒

 由緒沿革は不詳。
 饒速日尊を祭神としているが、『先代旧事本紀』などには当地を拠点とした物部氏の一族の名は見えない。神社周辺に多くの古墳が点在し、この地域が早くから開けていたようで、大和の奥の院のような地に物部氏が拠点を持っていたとしても不思議ではない。 バスの終点の駅名を邑地中村と云うが「おおじなかむら」であり、この「おおじ」は物部氏の呼称の「おち:越、恩智」かも知れない。 笠置方面、伊賀上野、信楽方面への要衝にあたる。
 長尾と云う名から思い起こされるのが、崇神天皇の時、大和神社の祭祀にかかわった大倭直の祖、長尾市宿彌であるが、これは瀬戸内海の水先案内のような氏族との伝承を持っており、当地との関わりはいかがであろうか。

 また速日命から考えると奈良市中ノ川町に飯盛山があるが、この山の名前とヒ族との関連はあったのかどうか、これは不明。ヒ族とは出雲の斐川中流域に居たとの伝承がある。

本殿

お姿
 鎮守の森の雰囲気がただよう。 春日大社の社殿を遷したもので、春日造、一間社檜皮葺。拝殿は萱葺の能舞台。道行きもついている。

能舞台の拝殿


お祭
10月16日、17日 例大祭

『平成祭礼データ』長尾神社


当社は、奈良市阪原町中村垣内の西端小字林光山に鎮座し、氏神としてこの里を守護し給うている。古くから燒速日命を祭神として祀り、庶民安楽と五穀豊饒を御神徳として、里人が崇め奉って今に及んでいる。特に悪病を退散させる守護神として、人々が恐れる「ウルシ」の生木の箸で食べられたということから、今も神饌物に「ウルシ」の箸を添えてお供えをしている。社地は約四百坪(約一三六〇平方メ−トル)を有し、別図で見るとおり入口に鳥居を配し、正面に拝殿、その奥に一段高い社地に本殿、境内社として右手に御霊神社、周囲に末社十一社を祀っている。広場中央寄りに萱葺の能舞台がある。
以上

大和の神々


神奈備にようこそ