葛城二十八品 第二品



 南海電鉄加太線 西庄駅下車 北西の佛国山西念寺
 観音堂 十一面観音、役の行者を祀る。明治の初め「二の宿神福寺」から遷された。
 前にある石燈籠には「葛城山二ノ宿永代、文化二年三月」とある。(1805)

観音堂 mapfun

 西念寺から北へ歩く。20分程度で、西高校へ登る山裾に到着。ここからは登り道、15分で西高校正門、更に15分で車道から右へ分岐する三叉路に至る。車道は森林公園に行く道、右に折れる地道は多奈川に抜ける旧道。
 右側に「史蹟葛城山二之宿観音堂」の刻まれた石柱がある。紀州備長炭の釜場の看板が残っている。

石柱と曲がり角

ここを右に曲がる。すぐに土木機械が置かれた敷地を右手に見ながら進むとミカン畑がある。左手に「経塚」の標識が出てくる。この辺りに二の宿神福寺があったそうだ。面影は全くない。

二の宿(経塚)の標識

この「経塚」の標識の所を左に入り、ミカン畑を横切る。ミカン畑は幅5mもなく、すぐに笹の茂った坂に当たる。笹の中の木に「経塚」の案内が小さく見える。下の写真。

 もしくは笹の坂を注意して見れば、人の通ったらしい跡が判る。そこを登っていく。10mも登れば経塚に行き当たる。

 経塚mapfun

↓ 経塚の標識

経塚

妙法蓮華経方便品第二経塚

『葛嶺雑記』 嘉永三年(1850) 三浦茂樹 から

 二 之 宿 光 福 寺  紀州海士郡日野村にあり

 本堂地蔵・八王子・阿伽井

 同   神 福 寺  天台別当山本坊在住同国郡西之庄村

 本堂十一面観音・役行者座禅石・善女が池・高祖堂・其の側に塚あり。
  妙 方便品第二之地
  ひとくきにふたつ宿らん蓮葉の華はこそめにさきにほふらむ

 同明鏡山慈眼院  天台別当山田坊在住泉州日根郡西畑村

 俗称山田孫太夫 領主土浦候
  九頭龍明神・本地堂十一面・神変大士・金剛童子・山上に熊野権現有遙拝、但し三之宿と及びはんにやがたけは此処より遙拝なり、また此嶽とをいひもり山といへるなり  

 


参考資料  『葛城の峰と修験の道』、『葛嶺雑記』、『葛嶺回峯録』  

葛城二十八宿

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