石疊神社(いわだたみじんじゃ)
岡山県総社市秦3995 its-mo

磐座遠景

交通案内
伯備線豪渓駅から高梁川を南に渡る。


祭神
經津主神


由緒

 磐座へは下の辺津宮から10分ほど山を登る。高梁川を見下ろす絶好の位置にある。

万葉集巻七 一三三一寄歌
[原文]磐疊 恐山常 知管毛 吾者戀香 同等不有尓
[訓読]岩畳畏き山と知りつつも我れは恋ふるか並にあらなくに
[仮名]いはたたみ,かしこきやまと,しりつつも,あれはこふるか,なみにあらなくに
 「畏き山」の名がピッタリの山で、磐座付近には足がすくんで近づきにくい。一つは垂直に切り立った磐座で目眩でも起こせば一瞬にしてあの世行きの感じ、別段命が惜しいとは思っていないつもりだが、足がすくむのは煩悩のなせる業か。

 下道郡秦腹郷の式内社に比定。
 古文書に、河の辺りに大きな立石あり 高さ凡三十丈ばかりなり 里民是を滝という 此岩平地より石を畳み上げるようなれば、石畳と名付けならん 此岩山の腰ににあり 山の絶頂に小祠あり 山の麓に平地あり 爰に三柱を建つ

 神社の由緒は分からない。従って祭神が經津主神であることも分からない。この地域は住所からも秦氏が展開した所のようで、そこに武神で王権にまつろわぬ者を平定する役割の經津主神を祭った理由も分からない。

鳥居


お姿
 磐座は重層構造であるが、人の手によったものではなさそうだ。 磐座の下は県道を通すためにのトンネルが開けられている。

磐座近景


 「聖」の概念に当てはまる磐座と思う。
 「俗」にとって全く及びもつかぬ絶対的他者的で、神々しく、巨大なるものであり、同時に尊厳ですざましい活動力と底知れぬおそろしさを秘めつつ、しかも人々を魅了せずにはおかぬ神秘的吸引力をあわせ備えたもの、これが「聖」なるものである。



お祭り
9月10日 例大祭

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