熊野古道、和歌山県の王子社
和佐王子

和歌山市禰宣字権現260 ゼンリン



JR和歌山線千田駅の南1,5km。

 続風土記で言う川端王子跡から南へ行く。途中岩出海南線9号線を横切り更に南へ行く。旧中筋家住宅(重文)を西側に見て進むと車道と交差する。 交差している車道の東側20mの小高い所に説明板と石碑が建っている。
高積神社に合祀されている。

 後鳥羽院熊野御幸記には和佐王子2社あり、一つは川端にあり、一つは坂本にあり、坂本にあるのがこれなりと記されている。坂本王子とも呼ばれたとの見解もある。

 また和佐王子と次の平緒王子は順路ではなかったので先達だけか奉幣したと記されている。日前国縣神宮への参拝を組み入れた御幸があったのであろう。この場合写真の左側の山沿いを西に道を取る。中央の大日山の向こう側に日前国縣神宮や鳴神社が鎮座している。
 後鳥羽院熊野御幸記の作者の藤原定家は
日前国縣神宮に代理奉幣している。


和佐王子跡から西を見る。




 通常の熊野詣は矢田峠を越えて平緒王子を過ぎ、伊太祁曽神社に参拝した後、さらに南へと急いだのであろうと思っていたが、御幸紀には参詣のことなどの記載がない。後世には熊野と同体とも言われた神社であり、不思議なこと。


和佐王子跡付近



川端王子、和佐王子の地図


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