熊野古道中辺路、和歌山県の王子社
比曽原王子

田辺市中辺路町野中字比曽原1143 地図


比曽原王子の石碑



 近露王子の近所の民宿ちかつゆを気持ちよく出発。晴天。
 近露王子から小広王子までは熊野古道は一部を除いて生活道を兼ねている。大半は舗装され車1〜2台は通れる道。従って世界遺産からはずれている。

 近露王子を出ると、近露伝馬所跡の看板がある。伝馬所とは紀州藩が官吏の通行の便宜と公用の文書、荷物の輸送のために設置した役所で、ここには馬が12頭常備されていた。人足は地区民が交代で勤めた。

 藤原宗忠が熊野に参詣した天仁二年(1109)には、近露王子から中川王子までの間に王子社は見られず、この王子社はそれ以降に設けられたようだ。現に『御幸記』には、近露王子の次に「ヒソ原」とある。そのわりには早くから退転し、享保年間(1716〜36)にはすでに社殿はなく、「比曽原王子跡」と刻まれた緑泥片岩の碑があるのみだった。
 明治四十二年、近野神社に合祀された。


紀伊続風土記 巻之七十五 牟婁郡 四番荘 野中村

○比曽原王子碑
 村の西小名比曽原にあり 『御幸記』に見えたり 境内に手枕松といふ名木ありしか枯れしと云ふ

 


跡地にたつ説明板と石碑



近野神社
田辺市中辺路町近露1072 
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鳥居と石段



祭神 大国主神 配祀 天児屋根命、誉田別命、宇賀霊神、菅原道真公、軻遇土神、見明し明神、素盞烏尊

由緒  勧請年代は不詳。金刀比羅神社をベースに近隣の神社ー近露の王子神社、春日神社、丹生神社、地主神社、野中の継桜王子神社、小広王子社、中川王子社、比曽原王子神社、道湯川の王子神社−などを合祀した。境内地が狭かったので現在地に遷宮し、社名を近野神社と改称した。

社殿

本殿

祭礼 11月 3日 例祭 神楽として獅子舞奉納、幣の舞、剣舞、乱獅子、花罹り、うかれ舞、道中獅子、六曲があり、野中の獅子舞保存会が中心となって奉納する。



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