熊野古道中辺路、和歌山県の王子社
十丈王子・重點王子

田辺市中辺路町大内川字十丈1307 地図


大門王子から大半は下り坂で35分程度で着く。
十丈峠の王子跡の前の説明は重點王子としている。


十丈王子跡の碑


説明板



『御幸記』には、「十四日(五日に京を出発)天明に山中の宿を出でて、重點の王子に参ず」とある。明治四十一年に大塔村の春日神社に合祀されるまで村社として祀られていた。

 十丈王子から四つなだらかな山を越すと次の大坂本王子。一つ目の山に小判地蔵と悪四郎屋敷跡の説明板がある。小判地蔵は飢えと疲労のために、ここで小判をくわえたまま倒れた巡礼を弔って祀られたとされる。豊後国有馬郡の人、嘉永七年(1854)のこと。


小判地蔵



 次に悪四郎屋敷跡がある。伝説上の有名な人物で、力が強く、頓知に長けていたといわれる。「悪」は悪いと云う意味ではなく、勇猛ということ。江戸時代の『熊野道中記』に、「昔、十丈四郎と云う者住みし処なり」とある。背後の山を悪四郎山(782)と云う。


紀伊続風土記 巻之七十五 牟婁郡 四番荘 大内川村

○十丈王子社  境内周三十間
 十丈峠にあり 『御幸記』に重照王子とあり

 


大門王子 十丈王子 熊野古道地図


十丈王子 大坂本王子 熊野古道地図

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前の王子社、大門王子
次の王子社、
大坂本王子



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