住吉神社
大阪府交野市私部一丁目36-2 its-mo


住吉神社鳥居

交通  JR 学園都市線磐船駅 北700m、京阪交野東700m 

祭神 住吉三神、息長帯姫命
 境内摂社 乾神社 蛭子大神  稲荷神社 保食神

注釈 創建年代は不詳。江戸時代終わりまで境内に宮内現光寺があった。 本殿は奈良春日神社の旧本殿を譲り受けたので、春日造である。

 『交野市史』によれば、交野地域は磐船神社(岩戸神社)を頂点として、地域の神社は物部の遠祖饒速日命を祭神としていて、 それは蘇我物部戦争後も祭神を変えていなかったようである。しかし、平安時代になるとこの地は貴族の遊び場となり、 惣社の磐船神社の磐をみて、これは海の神すなわち住吉の神を祭っていると言いだし、祭神を変えてしまったと記されている。
 住吉の神は貴族の趣味であった和歌の神でもあった。

 しかし一説には、蘇我物部戦争後には祭神の饒速日命を隠す動きがあり、やはり物部系の津守氏の奉祭していた住吉大社の神を表の祭神としたとの見方もある。
 海と離れていた場所に住吉大神が祀られる場合には別の祭神であったケースがありうることは注意を要する。

 生駒の住吉神社にも摂社に饒速日命が祀られている。

住吉神社の社殿

お祭
春祭   4月19日
夏祭   6月30日 茅の輪神事
例大祭 10月16日


天野川と住吉神を祭る神社
意賀美神社 枚方市枚方上之町 末社に住吉社
村野住吉神社 現在はない。
郡津神社 交野市郡津
私部住吉神社 交野市私部
天田神社 交野市私市
東へ 
寺住吉神社 交野市寺
西へ 若宮神社 交野市私市
   
星田神社 交野市星田
南へ 
磐船神社 交野市私市
   
住吉神社(おまつの宮) 奈良県生駒市南田原町
   四条畷住吉神社 四条畷市上田原

天野川にそう住吉神を祭る神社配置

 生駒の田原はかっては河内だったようだ。
 饒速日尊が降臨したとされる哮峰の比定地は定めがたいが、天野川沿いの磐船神社の磐座は、いかにも神が船で降臨した雰囲気であり、 この磐を舞台に降臨神話が語られたとしても不思議ではない。
 物部氏は天野川を遡って大和の生駒郡の鳥見地方に拠点を設けるとともに、そこから南の矢田丘陵方面へ、また天野川沿いは湿地帯も多く、稲作に適した地域であり、一部の支族が展開していたのであろう。 交野物部である。北方への道筋が天野川であり、それぞれの集落に饒速日尊を祭る神社が設けられていたのであろう。 これらが物の見事に住吉神に置き換わっている。物部守屋の滅亡により、一挙に部族の力が削がれ、やがて神社の祭神も忘れられていった所に、平安貴族が交野原を遊興の地とたこと、 また、秦氏、百済系渡来人など多く住み着いたこともあり、詩歌の神がもてはやされる平和な時代になったようだ。


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