ミカルシュー御嶽
沖縄県宮古島市西里 地図

西から


交通
漲水御嶽の南西方面80m、道路を隔てて散髪屋の次の筋の西側に鎮座。宮古商会の南側。


祭神
ミカルシュー、ミズヌヌス

由緒
 この御嶽は漲水の里(サトウ)御嶽であると言う。本土の氏神とか地主神に相当するのだろう。
 ミカル主は羽衣伝説(天人女房)で知られており、衣を隠された天女は天界に帰れず、ミカル主の女房となり、長男が漲水御嶽の神となったと伝えられている。
 天女が水浴びをした泉はピヤルミズといわれ、この近辺を流れる湧水であった。

 ミカル主は祖先祭として「鼓ねいり祭」を伝授されたと伝えられる根間の伊嘉利と同一人物であるとも言われる。口碑によれば伊嘉利は、目黒盛豊見親の子 真角与那盤殿の二男で、東仲宗根付近に生まれたとされる。孝心厚く、その孝徳が竜宮界にも聞こえ、天女に伴われて竜宮界に行き、「鼓ねいり祭」を伝授され、宮古島に広めたと言われる人物である。

 伊嘉利と天女が始めて会った泉は井戸に改修されたが、水の主のイビ(祠)が設けられ、拝所として人々の参拝も多かったが、土地の所有者の変更により参拝が不自由になったので、泉のミズヌヌスへの遙拝所としてミカルシュウ御嶽が設けられた。
 年に数回ある漲水御嶽の祭日には、後で井戸で御願をしてから当御嶽を参拝する習わしであったと言う。

御嶽


 

たたずまい
 東西6m、南4m程度のコンクリートの拝所で、入口は北東、北側を背にコンクリート造の祠が鎮座している。 カジュマルの木が祠を守るように立っている。

御嶽


 

お祭り
2月ダミ、3月・リューグダミ、6月ユーダミ、8月ヤスキダミ・ウタキダミ、10月ユークイ



『平良市史』『沖縄県の地名』
2007.12.25


神奈備にようこそ