神奈備の物理雑談 1

太陽系2
 太陽との距離は地球で1億5千万km、火星で2億3千万kmです。惑星でハビタブルゾーン(生命居住可能領域)にあるのは地球だけで、火星は遠いので、水が液体では存在できません。しかし35億年前の火星では、川が流れていたようで、その跡が、アメリカが2004年に打ち上げた火星探査車「キュリオシティー」が探索した湖底の跡から、過去の火星表面に水があったことが判ってきました。現在はマイナス50度以下の極寒の地ですが、何故35億年前には、川が流れていたのでしょうか。
 1 当時は大気が多く残っており、特に温暖化気体(メタンや炭酸ガス)の割合が多かった。
 2 火山活動が活発で、溶岩などが多く地表に出ていた。
 3 同じように温泉が各地で出ていて、これが流れていた。 などと想像しています。
 現在、火星の極冠の下に、幅20キロの湖があるとみられています。 地下のマントル対流がなく、大陸移動のない火星は火山活動が同じ場所で続いていましたので、高い火山があります。オリンポス山の裾野の直径は約600km、高さは富士山の7倍近い27kmです。

太陽系
 太陽系は約46億年まえに誕生しました。地球も火星も同じころですが、地殻が形成されたのは、地球より1億年ほど早かったようです。火星の直径は地球の半分、重さは1/10です。自転は24時間37分、太陽の周りを687日かけて公転しています。太陽からの距離は地球は1億5千万km、火星は2億3千万km で、普段の気温はマイナス50度より低く、極寒の世界です。地上では液体の水は存在できませんから、生命もいないでしょう。
 しかし最近の調査によって、約35億年前の火星には液体の水があり、水に含まれていた成分などを明らかになりました。地球の海水の3分の1程度の塩分のほか、ミネラルなども含まれ、生命の存在も可能だという論文が昨年の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載されました。
 地表には水が流れた跡があり、昔は運河だと言われており、頭が大きく、胴体や手足が細い蛸のようなイメージの火星人が想像されていました。  上皇様の弟の常陸宮様のニックネームが火星ちゃんです。

アインシュタイン
 太陽光発電(ソーラーパネル)は半導体の構造をしており、光が当たると電子が飛び出して来る、即ち電気が流れるのを利用しています。真空管に相当するものは光電管で、やはり光が当たると電子が飛び出して電気が流れます。光電管が出来たころには光は波と思われていました。指を閉じて太陽を眺めると指の間に縦波が見えます。波です。所が光電管に光の浪が当たって、電子ができることを説明できませんでした。ここにアインシュタインが登場し、光は波の性質を持つが、粒子でもあると言う、光量子仮説を提案しました。これで光一粒に電子一個が飛び出すことを説明しました。彼はこれでノーベル賞を貰いました。光量子仮説は量子力学の基礎となりましたが、彼は量子力学を嫌っていました。それは量子の存在をワンポイトにせず、確率的に存在するとの考え方に同意できず、「神はサイコロをふらない。」との信念でした。

はやぶさ
 もう10年前になりますが、小惑星イトカワに着陸した「はやぶさ」が地球に帰還した感動のシーンです。頑張った探査機本体は大気圏に突入し燃え尽きましたが、本体から切り離されたカプセルは無事着陸しました。
 なぜ、燃え尽きるのでしょう。秒速11km〜72kmで突入する流れ星も殆ど燃え尽きます。これは空気との摩擦による熱ではなく、空気を圧縮する時に出る数千℃の熱が物体を炙るからです。
 気体を圧縮すると熱くなるのは自転車の空気入れで経験されているでしょう。この原理を使って、夏の冷房が出来ています。室外機の中で空気を圧縮して熱を出し、それをファンで冷やしてから室内に導き、急に膨張させます。この時に空気が冷えます。これで冷やしています。

カオス バタフライ効果
 バタフライ効果とは、状態に変化を与えると、そのわずかな変化が無かった場合とは、その後の状態が大きく異なってしまうという現象をいいます。次のような例え話で語られます。
ブラジルで1匹の蝶が羽ばたけば、テキサスで竜巻が引き起こされる。
北京で1匹の蝶が空気をかき混ぜれば、翌月のニューヨークの嵐が起こる。

具体例
第二次世界大戦中、英国の暗号解読者は、解明されている暗号のサンプルを使って暗号解読をしていた。彼らがドイツの暗号を解読し、戦争で勝利できたのは、ドイツ側の暗号が決まり文句で終わっていたからです。つまり「ハイル・ヒトラー」。
アポロ計画によって月の気温が約0.6〜1.8度上昇したという。
月の表面の土は、その下の土よりも軽いので、月面を宇宙飛行士が歩いたり、探査機を乗り回したりしたときに、下の土がむき出しになりました。下の土は色が黒っぽかったため、日光の吸収率が上がったことが原因だと言われています。

西之島
 西之島は東京の南方約930kmにある火山島です。約1000万年に誕生、1702年にスペイン帆によって発見されました。西之島の本体は海底比高4,000メートル、直径30キロメートルの大火山体で、山頂部がわずかに海面上に露出しています。1973年に噴火が観測され、以来今日まで噴火が続いており、新しい島が大きくなって旧島を飲み込んでしまいました。
 小笠原諸島の一つで、日本の領土です。面積は旧島の9倍になりました。噴火で増えながら海水で削られながら成長しています。隣国のように無理やり埋め立てて島にしなくとも、自然が日本に領土をプレゼントしてくれています。

シュレディンガーの猫
 キュリー夫妻によって発見されたラジウムの半減期は1600年です。1600年後に半分はラドンになってしまうと言うことです。しかし一個のラジウムについては、いつ崩壊するかはわかりません。こういう場合には、確認するまでは、どちらでもある状態と考えるのです。これを重ね合わせの状態と言います。判らないという意味ではなく、両方の状態であるということです。
 いささか残酷ですが、1935年にシュレディンガーが次のような実験を考えました。一時間でラジウムが50%の確率で崩壊して出すアルファ粒子を検出したら、毒ガスを発生する装置を作り、猫と装置を箱の中に入れ、しっかりと蓋をします。
 一時間後に猫は生きているのか死んでいるのか、どちらでしょうか。
 「生きてもおり、死んでもいる。」両方の状態であると考えるのです。蓋を開けるとどちらかであるかわかりますが、蓋をあけるまでは両方の状態とします。量子力学では二つの状態を重ねて考えるのです。何のためにこんな考えをするのか、ものごとが確率的に決まっていく量子の世界の力学だからです。原子は観測をおこなうことによってはじめて確定されます。すなわち観測をおこなうまでは、両方の状態が重なる状況になるわけです。

反物質と空間のエネルギー
反物質  髪の毛を下敷きでこすると、髪の毛から下敷きに電気が移動します。髪の毛はプラスに帯電し、下敷きはマイナスに帯電します。これでお互いが引きつけ合います。
 電子は普通ナイナスに帯電、即ちマイナスの電荷を持っています。電荷の逆即ちプラスの電荷をもつ電子もあります。陽電子といい、また、反電子とも言います。物質には反対の電荷を持つ反物質があります。
空間のエネルギー
 水で考えますと、氷を溶かすのに必要なエネルギー(融解熱)が、水が凍るとき潜熱として出てきます。雪の降る日はチョット暖かくなると言うのはこのためです。
 連想は難しいかも知れませんが、真空に見える空間にもエネルギーが詰まっています。特に出来立ての宇宙空間には猛烈なエネルギーが詰まっているそうです

宇宙の次元星
 空中にボールの端が現れ、徐々に大きくなり、また小さくなっていき、消えてしまう。空中に現れる空飛ぶ円盤もそういう存在かも知れません。これは我々の三次元空間に四次元空間からやって来た四次元のボールを見たのです。
 机の上ような二次元に住んでいる者が、机に小さい円ができ、それが大きくなっていき、また小さくなっていき、消えてしまう、これは三次元のボールが二次元の机の上を通過していった痕跡を見たものなのです。

天の川銀河の発見
   18世紀から19世紀にかけて活躍したウィリアム・ハーシェルはドイツ生まれ。オーボエ奏者で、その後音楽教師としてイギリスに渡りました。アマチュア天文学者として余暇を天文学と数学の研究をしていました。製作した大型の反射望遠鏡を用いて、1774年に全天捜天観測を開始し、1781年に未知の惑星を発見したのです。これが天王星です。この発見により、ハーシェルは宮廷天文官に任用され、天文学者として認められることになります。
 ハーシェルは捜天観測を通じて、恒星の明るさと数も調べていきました。そうすると天の川に沿った方向に星が集中していることを見いだしたのです。一方、天の川からはなれるにしたがって星の数は減っていました。この観測結果から、ハーシェルは、この宇宙が薄い円盤状の構造をしていると考えたのです。その円盤の直径は約6000光年で、太陽は、ほぼその中心にあると考えました。つまり、私たちが円盤の内部にあるので、円盤方向を見ると星が集中して天の川として見えていたのです。

宇宙の広さ2
   紀元前2世紀の中国の古典『淮南子』に、宇宙で意味について、宇は「四方上下」、宙は「往古来今」だそうです。宇は空間、宙は時間です。英語では、space-time、日本では時空とさかさまになります。英語でcosmosやuniverseも宇宙です。
直径465億光年の球体が我々が見ている宇宙です。 このような境の無い球体はギッシリ並んで大宇宙を形成していますが、我々は感知することはできませんが何故分かるのか、それは、水平線の向こうにも海が広がっているのと同じことだからです。大宇宙の広さは無限とする説もあります、
138億光年まえに誕生していますので、大宇宙は有限の広さだと思います。

宇宙の広さ
 宇宙の広さは我々が観測できる最大の範囲とする見方があります。
 それはあなたを中心とする直径780億光年の球体です。宇宙の年齢は138億年ですから、見える範囲も半径138億光年と考える方がおられるでしょうが、そうではありません。138億年前に出た光が我々の所に到着する138億年の間に宇宙が膨張して、発光した場所は465億光年も離れてしまっているのです。宇宙は3.6倍に膨張したのです。
我々は球体の最先端にいます。天球は宇宙誕生の時です。未来は球体の中心から湧きだしています。宙の広さ
 

すばる
  日本書紀 八坂瓊之五百箇御統〈御統。此云美須磨屡。〉
枕草子 星は昴
 昴は秋から春先にかけて観測でき、肉眼でも5?7個の青い星の集まりを見ることができます。双眼鏡で観測すると数十個の青白い星が集まっているのが見えます。
 昴はプレアデス星団のことで、443光年という近距離にある散開星団で、狭い範囲に小さな星が密集した景観を呈しており、このため昔から多くの記録に登場し、各民族で星座神話が作られてきました。
 日本での地方での呼び方 いくつ見えるか
六連星(むつらぼし) 静岡から東北までの東日本
七つ星(ななつぼし) 青森・静岡・広島・大分・福岡・鹿児島
九曜の星(くようのほし)茨城・千葉・山形・青森・静岡・兵庫・岡山・広島
スマル 高知   スバル 畿内  シバル 富山  ヒバリ 青森

星はスバルか明星か
星はスバルか明星か
 3月下旬から4月上旬ごろ、夕方から宵の西の空で、宵の明星の金星とおうし座のプレアデス星団(すばる)が大接近して見えます。
 最接近は4月4日(土)ごろで、3日と4日には金星がプレアデス星団に含まれる星のように見えます。双眼鏡では3月28日ごろから4月10日ごろまで、両天体を同一視野で見ることができます。
昴までの距離は443光年です。
画像は大阪 2020年04月04日19時のものです。

土星の衛星タイタン
   長男のタイタンは小さい弟妹達を親(土星)の暴力から守ってきました。
 昨日の毎日新聞に次のような記事がありました。土星には現在82個もの衛星が見つかっています。中でもタイタンはひときわ大きな衛星で2番目に大きな衛星であるレアの約50倍もの質量を持ちますす。衛星が出来た頃はまだ多くのガスが周辺に残っており、それが衛星の運動に影響を与え、衛星をあらぬ方向や土星に向けてしまい、衛星が減ってしまいます。タイタンが衛星の運動を守る安全地帯をつくっていたことがシムレーションで判明したそうです。名古屋大学と国立天文台の業績です。

 タイタンには安定した液体の存在が確認されている唯一の天体です。タイタンには液体メタンの雨が降り、メタンおよびエタンの川や湖が存在すると考えられており、新しい有機物の存在が予測されています。

ベテルギウス
   2月末にオリオン座の肩の位置にある巨星ベテルギウスが暗くなっていたのが止まり、明るくなって来たそうです。太陽の1000倍の大きさで寿命は1000万年位で、年齢は800〜850万年で、恒星の最後を飾る超新星爆発を期待する声もありましたが、残念ながら先送りのようです。
 古い星には重い元素が多く、また爆発時にはもっと重い金属が出来ます。これが生命の元になっています。初期の宇宙には多くの巨大恒星ができ、巨大故に寿命が短かったようで、太陽系はそのおかげをこうむっています。我々はラッキイだったのです。

木星の功罪
   太陽系は太陽を中心に水金地火木土天海と惑星がリング状に公転していて、その外側には小惑星が密集した「エッジワース・カイパーベルト」があります。ここから小惑星が海王星の内側に散乱させられます。
 木星と海王星の間を漂う小惑星を「ケンタウロス群」と呼びますが、これにも木星の重力が及んで、なかには「木星彗星族」になるものがあります。
 木星は地球にくるかも知れない小惑星や彗星をその大きい重力で引き留め飲み込み、地球の楯として守ってくれている反面、木星周辺から地球へと隕石を送り込んできます。功罪相半ばするという状況です。

月と土星
  3月19日の未明から明け方、南東の低空で月齢24の月と土星が接近して見えますが、お天気はどうなんでしょうか。
 月と土星の右上には大接近中の火星と木星もあり、4天体が集合しています。視野が広めの双眼鏡なら、すべて同一視野内に入り、肉眼とは違った雰囲気の見え方が楽しめそうです。
大坂の場合、朝の5時過ぎまで、南東の方角に見えます。

金星の太陽通過
  金星は公転周期が約225日、自転周期が約243日と、自転周期のほうが長くなっています。また、自転の方向が他の7つの惑星とは反対向きで、金星では太陽は西から昇り東に沈みます(厚い雲のせいで中からは見ることはできませんが)。なぜ金星だけこのような向きで自転しているのかは明らかになっていません。
 金星の太陽面通過は非常に稀な現象で、近年では、8年、105.5年、8年、121.5年の周期間隔で発生しました。直近では協定世界時2012年6月5日から6日にかけて起こりました。次回は2117年12月10日から11日にかけて起こるそうです。 京都の鞍馬山の語法魔王尊は650万年前に人類救済のために金星から天下ったとされています。
http://kamnavi.jp/yamasiro/kurama.htm

厚い雲に覆われている金星
   金星には非常に厚い大気があり、そのほとんどが二酸化炭素です。温室効果ガスなので、金星の表面の温度は昼も夜も摂氏460度と、太陽により近い水星よりも高くなっています。大気中には硫酸の粒でできた雲が何kmもの厚さで広がっており、その雲にさえぎられて太陽からの光が直接地表に届くことはありません。雲からは硫酸の雨も降りますが、地表があまりにも高温なため、地表に達する前に蒸発するそうです。金星の大気の上層では、秒速100mもの風が吹いていて、金星をたったの100時間弱で1周してしまいます。この強風を「スーパーローテーション」と呼びますが、一日が243日(時間ではありません)と自転周期が非常に遅いのにもかかわらず、なぜこのような強風が吹いているのかは明らかになっていません。

月の誕生
  月の質量は地球の約100分の1ですが、これほど惑星の質量に対して大きな質量をもつ衛星は他にはありません。
地球のような小さな惑星が、月という大きな衛星をもつことができたのかは、大きな謎なのです。
月の誕生は、誕生して間もない地球と火星位の大きさの惑星とが、ゆっくり斜めに衝突をおこし、双方の破片が集まって固まり、月がつくられたというものです。お互いを削ったような・はつったような衝突でした。 米国のアポロ計画で月面から持ち帰った石の試料によって、裏づけられたそうです。
この時、月と地球の距離は2万kmでした。人工衛星の倍ほどで、地球にへばりついていたという距離です。現在は38万kmですから、約20分の1です。潮汐力は距離の二乗に反比例しますから、出来立ての頃は、今の400倍でした。現在の大阪港では満ち潮で約2mでしから、月の出来立ての頃には水位は800mほど高くなっていたのです。とても海岸近くには住めませんね。

笑うアインシュタイン
  この宇宙最大の絵文字は「アインシュタイン・リング」と呼ばれています。宇宙のかなたから届いた壮大なスケールの映像です。地球と、光源となる銀河団と、時空を大きく歪めるほど強大な重力を持った天体がピッタリと線上に並ばなければ見えない景色です。宇宙の巨大レンズの解説図です。



地球にいちばん似た惑星、金星
   金星は地球のすぐ内側を回る惑星で、地球に最も近づく惑星でもあります。直径は地球の0.95倍、重さは地球の0.82倍と、大きさ・重さとも、地球とよく似ています。その内部構造も地球とほぼ同じであると考えられています。一年は225日です。地表から深さ約30kmまでケイ酸塩からなる地殻があり、その下にはケイ酸塩からなるマントルが広がっています。中心には金属の鉄・ニッケルからなる核があります。金も沢山あってほしいものです。

お相撲の金星(きんぼし)は平幕力士が横綱を倒すことをいいます。その力士の年俸は24万円アップするそうです。

地磁気
  地球の内部の鉄やニッケルを多く含んだ核(コア)の流動物質が自転と熱対流によって回転することで電流を生じ、この電流が電磁石や発電機のように磁場を発生させていると考えられています。
 現在、地磁気は年々弱くなっており、ここ 100 年では約 6% 弱くなりました。これはあと 1,000 年足らずで地磁気が消滅してしまうほどの減少率ですが、この程度の磁場変動は過去においてもそれほど珍しいものではないそうです。
 地磁気の変化は世界の岩石の中に記録されており、南北方向の逆転は過去2000万年の間に、約20万年から30万年に1回のサイクルで発生していました。しかし、不思議なことに、最後に発生したのが80万年近くも前のことです。この間、2〜3回磁場逆転が起こっていて当たり前です。最近の磁場が弱くなっているのは、逆転の時期が近付いていることを示しているのではと言われています。
 磁場が無いとされる分杭峠に行きましたが、磁力線は地平面に平行ではなく、垂直にちかいようでした。
分杭峠

コロナからオーロラへ
コロナは高温で太陽の周りで輝いています。正体は電子とイオン(陽子:水素の原子核)です。高速で動いており、太陽の重力でも繋ぎ留められないので、飛び出してきます。これが太陽風です。地球に近づいた頃には秒速約300〜900 kmと言う速度です。地球の磁場で曲げられて、オゾン層に触れてオーロラとなります。オーロラは磁場の弱い極地で見えますが、古い記録では平安京から見えたそうです。
百人一首の編集で有名な鎌倉時代の歌人、藤原定家が残した日記に、1200年代の京都で「赤いオーロラ」が出現したことが書いてあります。
彗星は尾を持っていますが、太陽風が彗星を温めてガスが出たり塵を出し、これが太陽風で飛ばされている現象です。

中共ウイルス
   コロナは中共ウイルスの事ではなく、太陽の周りの炎を言います。太陽の表面温度は6000度ですが、コロナは100万度以上です。クラウンの語源です。
太陽は中心部で核融合反応(水素爆弾と同じ)をして、1500万度のガンマ線を出し、電子や陽子に進行を邪魔され、X線になります。それがガスなどに吸収され、ジグザグと旅をして表面に出てくるには何拾万年もかかっています。
赤外線・可視光線・紫外線となります。これが光球を形成し、半径70万kmです。
その外側に厚さ数千km温度5000度の彩層があり、ます。この外側にコロナが厚さ数万kmの層をなしています。温度が100万度以上ですが、5000度の外側に100万度のプラズマがあるのは不思議なことです。まるで氷の塊の外側が炎に包まれているようなものです。
磁場の波がちょうどブランコをタイミング良く押しているような現象とする見方がありますが、よく判っていません。

宵の明星
   金星、「宵の明星」としてよく見えています。夕方から宵のころに西の空でひときわ明るく輝いているので、一目でそれとわかります。3月上旬から4月中旬ごろまでは、日の入りから1時間後の高度が30度を超えているので、とくによく目立ちます。西日本では22時を過ぎてもまだ地平線上にあり、思った以上に遅い時間帯まで金星が見えるかもしれません。
金星は地球より内側を回っている惑星です。今は、地球側にいますので、影の部分が見えますが、近いから明るくみえています。―4等星です。
 27日(木)、夕方、南西の空で、月と金星が並んで輝きます。たまには夜空を楽しみましょう。

衛星
 
 月は毎年3.8cmづつ地球から遠ざかっています。心配することはありません。離れるにつれて、離れ方は遅くなっています。 月は地球の自転に影響を及ぼしています。月による海水の満ち干の作用で、10万年に1秒のペースで遅くなっています。
月と人工衛星以外にも地球を回っている小さい衛星が幾つか見つかっています。
アリゾナ大学が2006年に発見した小惑星は2006RH120と命名され、ゴツゴツしたぶかっこうな星のようです。
NASA 2016年に発見、2016HO3と命名されました。
直径は10m〜100m程です。流れ星として地球にぶつかれば、大きい被害がでるでしょう。今のところ、小惑星の軌道が定まらず、人の顔のまわりをコバエが飛んでいるようなものです。

宇宙速度
  人工衛星を水平に宇宙に飛び出させる、野球で言えばライナー性の打撃、この場合秒速約7.9kmの速度があれば人工衛星となって地球を回ります。また、垂直に真上に打ち上げた場合、野球ではキャッチャーフライのような場合には、最初の秒速は11.2kmあれば、人工衛星になります。これらの速度以上で飛び出せば、地球の引力を振り切って宇宙に飛び出していきます。これらの速度以下の場合は、野球場で見るように落ちてきます。

宇宙の最後
  宇宙は加速膨張をし続け、やがては物質もなにもかも分解してしまい、無には帰さないとは思いますが雲散霧消してしまうのでしょう。その時、宇宙空間はどうなってしまうのでしょうか。虚無空間に戻るとか。

無限の宇宙
  この宇宙には、どこかはるか遠い星の生命体も宇宙の実在と虚無に思いをはせている同士がいるのかも知れません。いや、隣近所にもいるのかも、楽しいですね。 佐藤勝彦さんの『宇宙論入門』(岩波新書)と言う一冊の本は私を無限の宇宙の彼方と虚無の空間に導いてくれています。

フラクタル
  フラクタルとは、例えば海岸線の形を10km単位でみて図にする、また10cm単位で図にした場合、実によく似た図になる。このように、全体と局部とが類似する現象をいう。

1/fゆらぎ
  1/fゆらぎとと言う数学の言葉があります。例えば、小川のせせらぎの音は大きい音はすくなく.小さい音が多いということ、木漏れ日の大きさの分布、林の中では、太い木の本数はすくなく、細い木の数は多いという事で、あたりまえの現象を数学的に表したもの。竹藪の竹の太さ(基本的に人工の林だから)、群れをなす魚(イワシなど)も自然現象ですが、ゆらぎにあたりません。別の原理が働いているのでしょう。

多元宇宙
  マルチバースすなわち多元宇宙という考え方があります。我々の宇宙の他に別の宇宙が存在しているという説です。ほかにもあると言うことは幾つでもあると言うことになります。  我々の宇宙に別の宇宙が衝突すれば、その衝撃をとらえることができるかも知れません。多元宇宙の証明になります。

夢の中の宇宙
  夢の中の宇宙旅行では、宇宙誕生の瞬間を幾度も再生して見えるのである。一点から光が漏れ出し、一瞬にして天の川銀河の大きさに広がり、猛烈な温度の火の玉が自分自身をも覆いつくすのである。初期宇宙の熱い空間の残映が昔のテレビのザーと鳴る横線の雑音である。

夢の中の宇宙2
  夢の中では、物質は平然と光速を越えて動く。 実際問題は物質は光速を越えて移動できないが、空間自体はその制限を受けない。宇宙誕生の時も空間が一瞬にして銀河系程度の大きさになったとされる。その空間は猛烈なエネルギーを持っていたので、物質も形成された。物質を空間ごとに光速を越えて移動させることができるかも知れない。これが出来なければ宇宙旅行は夢のまた夢だ。

マルチバース
  マルチバースと言う考えがある。ユニバースに対して多元宇宙と言う。我々の宇宙ができたとき、猛烈な勢いで膨張している最中、チョット速度が違う部分が別の宇宙になるという理屈ですが、検証が難しい理論です。

重力が漏れ出し
   リサランドール博士によれば、我々の宇宙は4次元空間に浮かんでいる3次元空間であると言う説があります。例えば、2次元の下敷きを沢山3次元の空間にぶら下げているとします。両方を一次元づつ増やして考えて見ればいいのですが、分かりにくい話です。その下敷きから重力が漏れ出しているのです。漏れ出した重力が隣の下敷きに入っていけば、異宇宙間交信ができるかも知れません。  いま重力波の検出を行おうとしていますが、地球と太陽の距離で、原始一個分の差をキャッチしようとする試みと同じことです。なかなか難しいことのようです。

古代の正確さ
  古代ローマのエラトステネス(bc276~bc195)は、地球の半径を計算しました。北アフリカのシエネと言う町の井戸が夏至の日に太陽の光が底に届くことを利用して、sin cos tan を 駆使して計算したそうです。現在測定されている赤道半径は6378kmで、彼の計算は15%ほどの誤差があったようですがたいしたものです。

恒星の最後
  太陽の8倍以上の大きさの恒星が寿命を終える時、大爆発をします。その際、重い原子を放出します。人体を構成する原子は2回ほどの爆発によって出来たとされています。超新星爆発とよばれます。爆発した後には中性子星やブラックホールが出来ます。  また、地球の近くで(5光年以内)でこの爆発が起こると、そのガンマ線が強烈で地球の生命は絶滅するとされています。  ぼちぼち爆発が予定されているのは、約600光年離れたアンタレスと、約640光年の距離にあるベテルギウスですが、遠いので大きい影響はないでしょうが、満月ほどの明るさで見えることでしょう。楽しみです。 1054年の爆発(残骸はカニ星雲)は藤原定家の日記『明月記』に記録されています。

宇宙の隣人
   天の川銀河では恒星に多くの惑星があり、その内1個は「ハビタブルゾーン」と呼ぶ常温で液体の水が存在できる惑星です。生命の発生の可能性があります。恒星に一つづつそのような惑星があるとしますと、数百億個の惑星に生命がありえます。  さて、太陽と地球のことを考えてみましょう。太陽の寿命は100億年、地球に知的生命(ホモサピエンス)が存在する期間を10万年としますと、恒星の寿命の0.001%の期間と言う短い期間に知的生命が存在することになります。銀河には500億個の恒星があります。寿命の確率が低くても、今この瞬間にでも500億X0.00001=50万個の惑星の上に知的生命があると計算できます。銀河の中を自在に移動できるなら、出会うことができるかも知れません。  銀河の直径は10万光年、我々が宇宙旅行できる範囲を30光年としますと、面積で0.00001%をカバーできます。50万を掛けると 0.05個となります。ゼロではありませんが、なかなか出合いにくい状況です。宝くじよりは当たりそうですが・・。  1個見つかりそうな範囲は140光年です。

重力と磁力
   我々が実感する力は重力と磁力です。机の上のクリップは地球の重力(引力)で中心に引っ張られています。そこへ磁石を近づけますと、クリップは簡単に飛び上がって磁石にくっつきます。大きい地球が小さい磁石に敗けたのです。重力の強さを 1 としますと、磁力の強さは、10億の10億の10億の10億倍の強さです。  なぜ、重力はこれほど小さいのか、一つの仮説があります。それは3次元に浮いている地球の重力が、他の次元に漏れているとする説です。同じ強さの必要はないのですが、余りにも差がありすぎます。アインシュタインは晩年この二つの力を一つにまとめようと努力しましたが、うまくいかなかったようです。

ダークマター
  渦巻銀河は同じ方向に星々が公転している。その速度は秒速200km程度で、不思議なことに、銀河の中心に近い星も、太陽のように中心から離れている星も同じ速度で回っている。  太陽系の惑星の時間当たりの公転速度は、太陽に近いすい星で17万km日、地球で11万km、土星で4万kmと遠いほど遅いようです。  銀河の場合、近くても遠くとて同じ速度で公転するのは、銀河の星々による引力だけでは説明できません。これには円盤状になったダークマターの影響があります。ダークマターとは、見えない物質で重だけがあります。宇宙には普通の物質の5倍ほど存在しており、星や銀河の形成の裏方を務めています。これで銀河の外苑にも大きい重力があるのです これを発見したのは、アメリカの女性物理学者のヴェラ・ルービンでした。彼女は、アンドロメダ銀河の回転速度を丹念に観測した結果、銀河の回転速度が天体の分布から予測される速度と大きく異なり、周辺部でも中心部と速度がほとんど変わらないことを発見しました。ダークマターと言う重要な発見をされましたが、残念ながら、ノーベル賞をもらわずになくなりました。

存在
  そこに何かが存在することは、恐ろしいことに、もはや決定的に何かを存在させないことにほかならない。同じ場所に同時に存在できないものは物質である。素粒子ではフルミオンと言われる。ボゾンは同じ場所にいくらでも詰め込める、力を伝える素粒子。光子や重力子など。

インフレーション
  宇宙の始まりについての有力な仮説に、佐藤勝彦さんが1981年に提出した指数関数的膨張説があります。遅れてアラングースが同じ内容の説を、インフレーションと名づけて提唱し、このネーミングが定着している。ごく微小に誕生した空間が倍々ゲームで膨張して大きくなり、それが素覚ましいエネルギーを持ってビッグバンに繋がったて現在の宇宙の卵になったそうです。 膨張のエネルギーは空間の状態を水に例えると液体の水から氷になるとき、氷を解かす熱が出てきます。潜熱と言います。空間の状態が変わり、これが物質となり、宇宙の星々等になったとされます。アインシュタインの死期があります。エネルギー=光速x光速x質量(重さ)と言う有名な式があり、物質とエネルギーは関連しています。これが原爆や水爆の爆発力を現します。

ひも理論
 物質や力を運ぶ粒子を、0次元の点ではなく1次元の弦(ひも)として扱う理論をひも理論といいます。1970年に南部陽一郎さんらが提唱しました。  
宇宙の姿やその誕生のメカニズムを解き明かし、同時に原子、素粒子、クォークといった微小な物のさらにその先の世界を説明する理論の候補として、世界の先端物理学で活発に研究されている理論です。  
超ひも理論は、まったく顧みられない時期が長かったのですが、シュワルツによって火を消すことなく研究が続けられてきました。カリフォルニア工科大学が辛抱強く彼を支え続けました。今の日本の仕組みなかなか成果がでない研究者を長く雇用できるのでしょうか。心配になります。  
10次元の超ひも理論は、我々が認識できる4次元時空(3次元空間と時間)の中に見えない6次元が隠れているとの認識です。この6次元はカラビヤウ多様体と呼ばれています。  
ひもとは、振動するエネルギーの糸のようなものです。長さは一億分の一の一億分の一の一億分の一の一千万分の一程度だそうです。重力を伝える重力子は輪ゴムのような形状、ほかのひもはまさにひも状だと考えられています。万物の理論と呼ばれています。
 1995年、ウイッテンが5つもあった超ひも理論をを統一し、M理論として、11次元の空間を提唱しています。
画像は6次元のカラビヤウ多様体を2次元に写したものです。

太陽と地球の最後
 昔は太陽が終末を迎えると大きくなり地球は飲み込まれてしまうと考えられていました。基本的には間違いではありませんが、太陽は10億年毎に10%づつ明るくなっており、とめも住むことができなくなります。海は蒸発し、水が液体で存在できなくなっています。それまでにどこかの惑星に引っ越しする必要があります。
 太陽の年齢は現在約46億年です。その終わりはおよそ100億年後と想定されています。途中の50億年後に赤色巨星になります。太陽の核は縮みますが、外層は火星軌道の近辺まで拡大し、地球は飲み込まれてしまいます。それから太陽のガスやちりはだんだんと外へと流出し、やがて高温の中心核に照らされて惑星状星雲を構成することになります。火星や木星の衛星に逃げると生き延びます。

ベテルギウス
   ベテルギウスが変な様子です。なんだか暗くなってきています。 「超新星爆発しているかも!」
  オリオン座のベテルギウスまでの距離は約642光年です。  超新星爆発が発生すると、強烈なガンマ線が周囲に一斉に放たれる。このガンマ線の威力は凄まじく、超新星爆発を起こした恒星から半径5光年以内の惑星表面に住む生命体は絶滅し、25光年以内の惑星に住む生命体は半数が死に、50光年以内の惑星に住む生命体は壊滅的な打撃を受けるとされる。
 夜空に二つ目の月をみるような感じなのでしょうか。害はなさそうですので、100年に一度の幸運にあたるかも。

地球の半径
 古代ローマのエラトステネス(bc276~bc195)は、地球の半径を計算しました。北アフリカのシエネと言う町の井戸が夏至の日に太陽の光が底に届くことを利用して、sin cos tan を 駆使して計算したそうです。現在測定されている赤道半径は6378kmで、彼の計算は15%ほどの誤差があったようですがたいしたものです。
寛一
  我々が水の中で生活をしていた頃、目は上をも見ることができるようになっていたが、陸上に上がって這いずり回るようになると、前方の敵を察知するために、水平以外は見ることができなくなっていった。
上を眺める習性をもっているのは、天気予報官とか坂本九、天文学者、失恋して月を涙で曇らそうとする青年などの少数者になってしまった。