神足神社
(こうたり カウダニノ)

長岡京市東神足2ー5 its-mo


鳥居

交通
JP長岡京駅 東出口 南400m

祭神
天神立命
摂社 埜神社「鹿屋野比売命」

由緒

   天神立命は『新撰姓氏録』の河内国神別では役直の祖として高御魂命孫天神立命之後也と出てくる。 また同じく未定雑姓摂津国では葛城直の祖として天神立命之後也とある。 当地の支配氏族は天神立命の後裔につながるとの伝承が残っていたのであろう。
 しかし祭神については古来より論争があり、本居宣長は遠津山岬多良斯神とするそうだが、『古事記』の大国主の系譜の末端に出てくる神名であり、 宣長が何故この神に比定したのかは寡聞により承知していない。
 他には桓武天皇(『神名帳孝証』)説などがある。 社頭の説明では天武天皇の子の舎人親王とする。
 また、当社に伝わる「桓武天皇の夢」と言う「田村(神足村)の池に天から神が降り立ち、宮中から南を襲おうとした悪霊を防いでおられた夢を見たと言う。 天皇は、田村にこの神を祀る社を立てさせたと言う。

たたずまい
 
   この付近は古来より開かれた地域で縄文時代の遺跡や弥生時代の石剣・管玉などが出土し。墓地もある。 以降も長岡京の地ともなり、まさに日本の歴史を見つめてきた地域と言える。
 摂社に鹿屋野比売命が祀られているが、この神を祀る神社は概ね古来より人々の住まいした土地のように思われる。

 大きくはないが、何かまとまりのある落ち着いた神域である。

本殿

摂社の埜神社

お祭り

 
 5月 3日 春季大祭
 6月 5日 例祭
10月 第一日曜日  秋祭(御扉開き)

平成祭礼データから

旧神足村の産土神。式内社で「延喜式」にのる乙訓十九座の一で「神足神社」(こう たにのじんじゃ)とみえる。また、文徳天皇の斉衡元年(八五四)に国の官社にあげ られる。祭神は「舎人親王(天武天皇の子)」であるといわれている。
 当社には「桓武天皇の夢」として次のような伝説が残っている。「田村(神足村の旧 名)の池に天から神が降り立ち、宮中を南から襲おうとした悪霊を防いでおられた夢 を見られたと言う。天皇は目覚められ、田村にこの神を祭る社を建てさせ太刀と絹を 秘蔵させた。」以後、この社は「神足神社」と田村は「神足村」と呼ばれるようにな ったと言われる。
以上

京都山城寺院神社大事典(平凡社)

京都山城の神々

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