「観音信仰」と「道教」との関係
観音様は『法華経』の中の『観音経』によるもので、仏教の菩薩である。所が、チャイナでは「観音娘娘:カンノンニャンニャン」と呼ばれる道教の神となっており、
大抵の道教寺院で安置されている。『観音経』の内容が現世利益的な内容を含んでいるのが理由である。 七難の災いを避けるのに「南無観世音大菩薩」と唱えるのは、道教の呪文を唱えるのとそっくりである。
6世紀の道教の最高指導者である陶弘景の愛読書は『荘子』『観音経』であったという。
日本でも現世利益をもたらす仏さんとして受け入れられ、天武天皇病気回復祈願に『観音経』が読まれた。
西国三十三ヶ所の観音霊場には病気平癒や長寿の御利益があるとされる場所が多い。
以上参考−『道教の神々』から−
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