熊野古道、和歌山県の王子社
平緒王子
和歌山市平尾字宇須松５６２　ゼンリン

　南海貴志川線伊太祁曽駅北５００ｍ。

熊野古道を歩く場合には、和佐王子の前の車道を渡って古道に入り、案内板に沿って矢田峠を越えて２０分、車道と古道の別れで西側の古道に入る。四つ辻の西側に自治会館がみえる。平緒王子跡である。会館の東側に消防倉庫があり、本殿の位置だったと言う。かっては６０坪の境内だった。
　合祀先の都麻津姫神社へはこの前の道をさらに西へ道なりにいくと木製の鳥居がみえてくる。

　後鳥羽院熊野御幸記には和佐王子と平緒王子は順路ではなかったので先達だけか奉幣したと記されている。
　通常の熊野詣は矢田峠を越えて平緒王子にお参りし、更に伊太祁曽神社に参拝したのかどうか、御幸記などの記載が見あたらない。恐らく遠目に遙拝して南へと急いだのであろう。「続風土記」には旧は社も五尺許、拝殿もあり、社領も五段半ありしを、豊太閤南征の後衰廃すといえり」と記されている。
　現在は都麻津姫神社に合祀されている。

平緒王子跡付近、平尾自治会館前

紀州名所図会　平緒王子社

和佐王子から平緒王子への地図


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