熊野古道中辺路、和歌山県の王子社
万呂王子

田辺市上万呂字三光寺前430ノ1
JRきのくに線紀伊新庄駅北東1500m ゼンリン



 豊秋津神社から中万呂の須佐神社を目指す。神社を過ぎて右の回り込み地蔵尊、三光寺を過ぎると大谷橋と熊野橋がある。
 上万呂の東端、左会津川にかかる熊野橋の北50m、宮の段と呼ばれる200坪(現在は畑)の地に鎮座していた。 熊野御幸記には秋津王子を過ぎて「超山産丸王子」と出てくる。 御神体は石とされた。

  秋津王子から熊野橋を渡ると、万呂王子の説明板が立っている。その向こう側の畑の中に万呂王子跡が立っている。

畑中の万呂王子の跡の碑



万呂王子の説明板 説明板の背後の濃い茶色の畑に碑

 江戸時代の参詣者は出立王子を過ぎると田辺城下へ入り、現在の栄町の旅籠に寄り、三栖に進んだ。北新町通りに大辺路、小辺路の分岐の道標が立っている。 従って、秋津王子、万呂王子は江戸時代には廃れていたようである。

 室町時代にはこの万呂王子は立派なたたずまいであった。明空僧の宴曲抄に「・・くもらぬ御代は秋津嶋の、神もさこそは照らすらめ。万呂の王子の神館、見すぐし難き稲葉峰・・」とあり、万呂の王子の神館と記される程の王子社であった。

 現在は須佐神社に合祀されている。
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