魏志倭人伝の国々

女王国への経路の国々と神々
投馬国から女王国へ 水行十日、陸行すること一月



丹後
道順 城崎から丹後半島を水行十日で宮津市に着いた。   
  丹後半島
丹後丹波 比沼麻奈爲神社[ひぬまない]「豐受大神、瓊瓊杵尊、天兒屋根命、天太玉命」伊勢の豊受大神宮(外宮)の一番元のお社。 棟の千木、勝男木の金色は、春の青葉、秋の紅葉を眼下に亭々と聳える老杉の中に燦然と輝き、自から襟を正さしめる幽邃な神域である。京都府中郡峯山町次久字宮ノ谷661

丹後丹波 大宮売神社[おおみやめ]「大宮比売命、若宮比売命」周枳郷の中心地、弥生中後期の遺物散布地として知られている。御旅所は石明神古墳。京都府中郡大宮町字周枳すき1020

丹後竹野 奈具神社[なぐ]「豐宇賀能賣神」羽衣伝承の社。穀霊と白鳥が結びつけられた話は福貴の神が遠い世界から訪れる古代信仰を示している。京都府竹野郡弥栄町船木奈具273

  宮津
丹後與謝 籠神社[この]「彦火明命 配 天照大神、豐受大神、海神、天水分神」神代と呼ばれる遠くはるかな昔から奥宮眞名井原に豊受大神をお祭りして来ましたが、 その御縁故によって人皇十代崇神天皇の御代に天照皇大神が大和国笠縫邑からおうつりになって、之を與謝宮(吉佐宮)と申して一緒にお祭り致しました。 両大神が伊勢にお遷りの後、天孫彦火明命を主祭神とし、社名を籠宮(このみや)と改め、元伊勢の社として、又丹後国の一之宮として朝野の崇敬を集めて来ました。国宝の海部氏系図が伝わっている。古代氏族変遷を知る第一級の史料である。奥宮は真名井神社である。京都府宮津市字大垣430

丹後與謝 木積神社「五十猛命」京都府与謝郡与謝郡岩滝町弓ノ木408

丹後與謝 須代神社[すしろ]「須勢理姫命、天明玉命、天太玉命、倉稻魂命」流水文銅鐸須代神社境内出土。野田川町の倭文神社の祭神と夫婦神である。京都府与謝郡加悦町字明石599

丹後與謝 物部神社[もののべ]「宇摩志麻遲命」京都府与謝郡野田川町大字石川字物部2013

丹後與謝 矢田部神社「伊香色雄命」京都府与謝郡野田川町大字石川字矢田4626

陸行すること一月
道順 宮津市 → 大江町
   宮津から奈具海岸沿いに由良川河口に出、由良川に沿って上流に行く。178号線、175号線。

  舞鶴
丹後加佐 田口神社「豊受大神、日本得魂命、譽田別命」日本得魂命は日女命の父親である。舞鶴市朝来中1ケ683

道順 大江町から福知山市
   由良川沿いに上る。北近畿タンゴ鉄道宮福線も併走している。

丹波   
  綾部市

丹波何鹿 須波岐部神社[すはきべ]「大日め貴命」祭神は古代に於てこの地に勢力をもった簀掃物部氏の氏神であったとも云われる。参道鳥居脇には樹齢数百年の欅がある。京都府綾部市物部町横縁48

丹波何鹿 阿須須伎神社[あすすき]「天御中主神、神皇産靈神、高皇産靈神、道主貴神」往古物部氏部族が創立。本社の背後の高い山は、金ヶ峰と呼び、古代郷土人の信仰した霊山。志賀の七不思議の一つである節分の日「茗荷(みょうが)」占いをして、稲作の豊凶を神意に問う神事が伝わっている。京都府綾部市金河内町東谷1

丹波何鹿 河牟奈備神社[かむなび]「天下春命」和銅年間の創立。鎮座地一帯から縄文遺跡が出ている。また円墳も発見されている。京都府綾部市十倉名畑町古気良10-1

丹波何鹿 赤國神社[あかくに]「瓊瓊杵尊、天宇受賣命、猿田彦命」丹國神社と言った。周辺は弥生時代の遺跡が多い。京都府綾部市舘町宮ノ前72-1

道順 福知山市から兵庫県氷上郡春日町
   竹田川ぞい、175号線、JR福知山線に併走する。

  福知山
丹波天田 天照玉命神社[あまてるたまのみこと]「天照國照彦天火明櫛玉饒速日尊」成務天皇の御代丹波国造大倉伎命が宗家の祖先を祀られたものである。大江山 昔のあとの 絶えせぬは 天照神も あわれとや見む。和久川右岸に鎮座、近くから弥生土器、古墳、条里制の跡が出ている。京都府福知山市今安961

  春日町
野々間遺跡から銅鐸出土、春日町歴史民族資料館、郷土資料館。 ds173

丹波氷上 兵主神社[ひょうず]「大己貴大神、少名彦大神、天香山神」聖武天皇天平十八年または延暦三年の創建。「延喜式神名帳」によると兵主神社は全国に十九社ある。兵庫県氷上郡春日町黒井2967

丹波氷上 楯縫神社[たてぬい]「多紀理比賣命」稲葉川の流域に鎮座、この一帯の神社名・地名には古代の製銅・製鉄・武器などの関連がうかがえる。兵庫県氷上郡春日町長王ハチマン山1288-1

道順 春日町から丹波大山(篠山口)へ
   JR福知山線沿いに、柏原、谷川を経由する。

  氷上郡柏原
丹波氷上 新井神社[にい]「高皇産靈神」最初、現在地より奥の「滝ケ谷」という所に祀られていた。兵庫県氷上郡柏原町大新屋字湯ノ森514-1

  谷川
丹波氷上 高座神社[たかくら]「高倉下命」兵庫県氷上郡久下村谷川字式垣内3557

  大山
丹波多紀 神田神社[かうだ]「大己貴神」兵庫県篠山市丹南町大山上古川坪728

  多紀郡篠山
丹波多紀 櫛石窓神社[くしいわまど]「櫛石窗命、豐石窗命、大宮比賣命」境内に霊巖[みたまいわ]あり、高さ数丈、巍然として秀づ、神井あり、福井と云い御供の水に使う。霊巖は境内背後の山上にあり、上古に神が降った所と伝わる。豊磐間戸命・櫛磐間戸命二神は御門の神とされる。兵庫県篠山市福井1170

櫛石窓神社からの神職が魏使の祓いの行事を盛大に執り行ったと思われる。いよいよ邪馬台国(摂津、大和)です。
道順 丹波大山(篠山口)から古市、三田へはJR福知山線沿いをいった。
道順 三田から宝塚へは武庫川を下った。

摂津
摂津能勢 野間神社[のま]「饒速日命、野間姫命」大阪府豊能郡能勢町地黄291

摂津河邊 高売布神社[たかめふ]「下照比賣命 配 天稚比古命」推古天皇の頃の創立と伝えられている。兵庫県三田市酒井宮の脇50

摂津武庫 廣田神社[ひろた]「撞賢木嚴之御魂天疎向津媛命 ほか八柱」甲山[かぶと]を神体山としていた。頂上から祭祀跡を物語る遺物がでている。兵庫県西宮市大社町7-7

摂津莵原 保久良神社「素戔嗚尊、大国主命ほか」高地性集落の跡。兵庫県神戸市東灘区本山北町6丁目2-28

摂津莵原 河内国魂神社「大己貴命ほか」兵庫県神戸市灘区国玉通3丁目5-6

摂津八部 丹生神社「丹生都比売命ほか」神戸市北区山田町坂本字丹生山384

  宝塚
摂津河邊 賣布神社[めふ]「高比賣神 配 天稚彦神」衣・食・財の守護神として特に繊維業界、食料業界、金融界の方々の信仰が深い。 兵庫県宝塚市売布山手町1-1

道順 宝塚から池田、箕面、茨木へ山沿いの南側を行き、安威川を下り、淀川を越えた。
  川西
摂津河邊 多太神社 多太神社[ただ]「日本武尊、大鷦鷯尊、伊弉諾尊、伊弉冉尊」銅鐸出土 兵庫県川西市平野2-20-21

  池田
摂津豊嶋 細川神社[ほそかわ]「細川水大神、五十猛尊」大阪府池田市吉田町山林第一

  箕面
摂津豊嶋 阿比太神社 「素盞嗚尊」大阪府箕面市桜ヶ丘1丁目8-1

  茨木
摂津豊嶋 為那都比古神社 「爲那都比古大神、爲那都比賣大神」銅鐸出土、この生産の中心地。大阪府箕面市白島字中の山830
為奈部、鍛師部物部の住地。東は三島県主の住地

摂津嶋下 新屋坐天照御魂神社、疣水神社 「天照皇魂大神、天照国照天彦火明大神」大阪府茨木市福井2485

摂津嶋下 佐和良義神社[さわらぎ]「加具土神」万博を機に弥生時代の銅鐸鋳型を始め住居跡や土器土拡墓など多数発見されている。カグツチはカグの神、カグは銅の古語、サワラも銅器を指すので地名と神名が一致し(ギはムラ)この鋳造工房跡は約二千年前にこの地にあった「さわらぎ遺跡」と確認され出土品はすぐ近くの文化財資料館に展示されています。 大阪府茨木市大字沢良宜西599(美沢町9-27)

摂津嶋下 溝咋神社[みぞくい]「姫タタラ五十鈴媛命、溝咋玉櫛媛命 配 三島溝咋耳命、天日方奇日方命、素盞嗚尊、天児屋根命」祭神、その母、母神の父、祭神の兄と一族を祀る。境内に事代主神社がある。 大阪府茨木市五十鈴町9-21

道順 淀川を渡り、枚方から天野川を上り、田原から富雄川沿いに奈良盆地に入ったのである。
  交野
肩野物部の住地。
河内交野 片埜神社 「建速須佐之男大神 配 菅原道眞、櫛稻田姫命、八嶋士奴美神 合 天照皇大神、品陀和氣命、天兒屋根命、品陀和氣命、八幡大神、久那戸神、八幡大神、久須須美大神、事代主命」垂仁天皇の御代。大阪府枚方市野坂2丁目21-15

河内交野 機物神社「織比売」 交野市倉治

河内交野 岩所神社「饒速日命」 交野市私市9-19-1

ここから、大和平野である。女王国の本拠地である。

女王国へ


*1 邪馬台国と大和(由良哲次)学生社
*2 大いなる邪馬台国(鳥越憲三郎)講談社
*3 古代の鉄と神々(真弓常忠)学生社
*4 青銅の神の足跡(谷川健一)小学館


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